パイソン (Python)

Python(パイソン)は、Guido van Rossum によって作られたオープンソースのオブジェクト指向スクリプト言語。Perlとともに欧米で広く普及している。イギリスのテレビ局 BBC が製作したコメディ番組『空飛ぶモンティ・パイソン』にちなんで名付けられた。 (Pythonには、爬虫類のニシキヘビの意味があり、Python言語のマスコットやアイコンとして使われることがある。)

概要

プログラミング言語 Python は初心者から専門家まで幅広いユーザ層を獲得している。利用目的は汎用で、方向性としてはJavaに近い。ただし、最初からネットワーク利用をメインとして考えられているJavaよりセキュリティについてはやや寛大である。多くのプラットフォームをサポートしており(⇒動作するプラットフォーム)、豊富なライブラリがあることから、産業界でも利用が増えつつある。また、Pythonは純粋なプログラミング言語のほかにも、多くの異なる言語で書かれたモジュールをまとめる糊言語のひとつとして位置づけることができる。実際Pythonは多くの商用アプリケーションでスクリプト言語として採用されている(⇒Pythonを使っている製品あるいはソフトウェアの一覧)。豊富なドキュメントをもち、Unicodeによる文字列操作をサポートしており、日本語処理も標準で可能である。

Python は基本的にインタプリタ上で実行されることを念頭において設計されており、以下のような特徴をもっている:

また、Pythonではインデントによりブロックを指定する構文を採用している(⇒オフサイドルール)。この構文はPythonに慣れたユーザからは称賛をもって受け入れられているが、他の言語のユーザからは批判も多い。このほかにも、大きすぎる実行ファイルや、Javaに比べて遅い処理速度などが欠点として指摘されている。しかし プロトタイピング の際にはこれらの点はさして問題とはならないことから、研究開発部門では頻繁に利用されている。